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免許を取るならAT?それともMT?そのメリット・デメリットを解説します!

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車を運転するために免許を取ろうと教習所に行き教習プランや日程などについての話をしていると、いきなり大きな選択肢が出てきますよね?
そう、マニュアルトランスミッション(通称MT)で免許を取得するか、オートマティックトランスミッション(通称AT)で免許を取得するかという選択肢です。
(ここでは基本的に一般家庭で乗用車を運転することを前提に話を進めます)

そこで今回はこれから免許を取得しようとしている方にとって、MTとATのどちらがよりみなさんにとってベターな選択をできるよう徹底解説をやっていきます!
もちろんペーパードライバーの方や、MTで免許を取得したけれども今はAT車を運転しているという方に対してもお役に立てるようなお話になっています!

それでは、はじめに取得する免許の種類であるMTとATの機構、操作方法について触れていきます。

これを読んでATとMTの違いを知ってから免許を取得して、より楽しく充実したカーライフを送れるきっかけにしていきましょう!

1. MT車の機構と特徴、操作方法について

MT車は、ドライバーが車速や道路の形状、状況に合わせて任意でシフトレバーとクラッチ(右ハンドル車の3つのフットペダルのうち一番左側のペダル)を操作して運転する車です。ギアを入れ替える時に必要なクラッチ操作時に変速ショックのない運転をするには、クラッチミートを上手に行う必要があります。クラッチミートがスムースにいかないと、ギアを入れてクラッチペダルから足を離した際、車に前後方向のショックや揺れが伝わってしまいます。
また、停車状態からの1速へギアを入れる「半クラッチ操作」には多少の慣れとコツが必要で、AT車を運転する際には必要のない運転操作・技術が求められます。

ちなみに、普通自動車の「AT限定免許制度」は1991年11月から始まりましたので、それ以前はMTでの教習しか行われていませんでした。乗用車が市販され始めた頃には3速MTが一般的でしたが、エンジンの回転数をきめ細かく利用できるように多段化され、4速・5速MTが一般化していきました。
しかし、1970年代辺りからシフトノブ操作の要らないAT車が徐々に普及し始め、1985年当時にはMTを搭載した新車(普通車)の割合は全体の約半分ほどになりました。それ以降も運転時の操作の簡便性や安楽さが受け入れられ、時代が進むにつれその割合はどんどん下がり、2010年時点ではわずか1.70%になってしまいました。

そもそも、なぜMT車には「ギアチェンジ」という操作が必要になるのでしょうか?
それは、エンジンの回転をそのまま使うのでは不便だからです。エンジンで生み出された回転運動を、走行に求められる状況(パワーとスピード、またはその両方)によって適切なギアに入れ替えることがいろいろな点で便利で快適で低コストなのです。機構は少し違いますが、「ギアチェンジ」を自転車での走行に例えると、一般的な自転車(クランクペダルの方には1つの歯車しかなく、後輪横に約6つの大きさの違う歯車を持つ自転車)はクランクペダル側の歯車が1回転する時に、その歯車よりも大きい径のものがチェーンにつながっていると楽にこげて坂路を登る時には便利ですが、スピードは相当な回転でペダルをこがないと出ません。

反対に、後輪の歯車がクランクペダル側よりも径が小さい方にチェーンがつながっている時は、クランクペダルの歯車が1回転する時には後輪の歯車は1回転以上回転しています。楽にこげる時にはこちらの歯車につなぐ方がスピードが出やすい反面、ペダルをこぐ時は多少力を要します。この、生み出される回転数を変えて使い分けるのが、車のギアチェンジに相当するのです。

つまり、自転車も車も道路状況やスピードに応じて適切な歯車(ギア)を選択すれば、車両やドライバー(乗り手)にとって負担のかからない運転になります。
自転車の場合だと乗り手が疲れにくくなりますし、車の運転だとエンジンの回転数を必要以上に高めず静かで燃料消費率の低い運転になります。ドライバーの意思で恣意的に操作できればお財布にも車にも優しく、MT車を運転する上で大きなメリットになります。

2. AT車の機構と特徴、操作方法の前に…

AT車の機構と特徴を説明する前に、一般に免許取得時に言う「AT」というのは、シフトノブとクラッチペダルがなく、それによってMTで必要とされた操作を不要とする車のことですが、実際にはATだけでなく、ATに変わり近年主流になりつつあるCVT、そしてMTの進化形であるAMT(スズキのAGS=オートギアシフトを含む)、DCT(デュアルクラッチトランスミッション)というトランスミッションもあります。
説明が遅くなりましたが、トランスミッションとは、回転数を変える装置のことです。さきほどAMTとDCTはMTの進化形と書きましたが、実質運転操作上一般的なAT車と変わらないので、ここでは割愛し、具体的に従来のATとCVTについての機構と特徴、操作方法を説明します。

AT車の機構と特徴、操作方法について

従来から存在するATは「トルクコンバーター式AT」(トルコン式AT)と「湿式多板クラッチ式」とがありますが、ここではより一般的なトルクコンバーター式について説明します。
トルクコンバーター式ATとは、「トルクコンバーター」というMT車のクラッチに相当する装置と、「プラネタリーギア(遊星歯車)」という特殊な歯車の組み合わせを使った副変速機という装置を複数組み合わせたものです。トルクコンバーターとは、オイル(オートマティックフルード)の中に満たされた容器の中にエンジン側の羽根車「タービン」と副変速機側の羽根車「ポンプ」が「ステータ(ー)」いう部品を挟んで対称に入っていて、それぞれがエンジン側の回転軸と副変速機側の回転軸とにつながっています。
エンジンが回転すると、タービンも回転しオイルに流れができ、それが反対側のポンプを回すことによって回転が伝えられる構造です。ステータの役割は、エンジンの回転力(トルク)の増幅です。発進時や急加速時にポンプ(副変速機側)の回転数がタービン(エンジン側)の回転数に追いついていない時、オイルの流れをポンプの羽根車の羽に流れるよう調整することです。
そうすることによってポンプに強いオイルの流体を当て、力強く回すことができるようになります。ポンプ側につながっているプラネタリーギアとは、中央に太陽に見立てた「サンギア」という歯車と、その外側に等間隔で3つ配置される「ピニオンギア」と、そのピニオンギアの外側にかみ合う環状の「リングギア」で構成され、油圧制御で3つあるピニオンギアのうち2つを使いギア比を変えることで変速を可能にしています。

さて、上記したメカニズムを採用しているAT車の走行方法についてですが、基本的には「D(ドライブ)レンジ」に入れておけば大丈夫です。
信号待ちなどで停車してもその都度Pレンジには入れず、フットブレーキを踏んで車輪の動きを制動します。そうすると副変速機の回転軸は回転できませんが、このような時にはタービンはオイルで滑ってエンジンは回転を続けることが可能です。
ですからAT車は一度エンジンをかけるとオフにしない限りエンジンはストップしません。アイドリングの低回転でもタービンからポンプ側の羽根車にオイルが送り込まれているので、ポンプはゆっくりと回りそれが駆動力となるためフットブレーキを解除するとアクセルを踏まなくても推進力が生まれます。これがクリープ現象です。クリープ現象は走行時に効果的に用いるととても便利です。
たとえば、渋滞時の徐行や車庫やパーキングスペースなどへの駐車時に効果を発揮します。Dレンジに入っていればゆっくり前進し、Rレンジに入っていればゆっくり後退しますので、繊細で確実な車の操作ができます。

Dレンジなど推進力のあるレンジに入っている時にフットブレーキを踏むと車は停止し、フットブレーキを解除するとクリープ現象が起き、アクセルを踏むと通常走行になります。
基本的に走行中のシフトレバー操作はほぼ不要で、長い坂道や追い越しなどの急加速が求められる時にアクセルを強く踏み込むと、その時点で入っているギアから下の段のギアに落ち(キックダウン)、エンジンの回転数が高まり強力な加速力が得られます。
AT車にはDレンジの他にP(パーキング:停車時に入れる)、N(ニュートラル:牽引してもらう時などに入れる)、R(リバース:バックする時に入れる)、1・2(ロー・セコ:雪道などの滑りやすい路面や坂道で頻繁にギアが入れ替わるのが煩わしい時などに入れる)があります。

CVT車の機構と特徴について

CVTとは、金属製のベルトと2つのプーリー(滑車)から成るトランスミッションで、ベルトは2つの滑車にかかっているのですが、その部分がV字型の溝になっています。そのV字型の溝の部分の間隔は広がったり狭まったりすることができます。V字が広がるとベルトはプーリーの軸に近づき(径が小さくなり)、狭まるとプーリーの軸から離れていくように(径が大きくなる)なっています。
エンジンからの回転が直接伝わるプーリーと、それが伝えられる側のプーリーもV字の幅は常に変化でき、ベルトがかかる径の大きさはいか様にも変えられるので、MTのようにエンジンの回転1000回につき1速なら時速何キロで走行できる、といった決まった変速比はありません。プーリーの溝幅は油圧で調整するタイプとモーターで調整するタイプがあります。

エンジン側につながっているプーリーと変速機側につながっているプーリーの変則比が固定されていないということは、エンジンの回転計があるCVT車だとよく分かります。平坦な舗装路をアクセルを踏み込んである一定の速度に固定すると、最初にその速度に入れた時よりもどんどんエンジンの回転数が下がっていき、こちらもある一定の回転数で固定されます。
つまり、リアルタイムで変速比が変化し続けることで、最も効率の良い回転数だけを使うことができるという仕組みになっています。この点がCVTの最大のメリットで、燃料消費率の向上に非常に寄与しています。

燃料消費率と同様に車を運転する際に大切なポイントである操作性についてですが、車種によってはアクセルペダルを踏んだらすぐに速度が上がらないものもあり、それらの制御や即応性に不満のあるユーザーもいます。

また、CVTが開発された当初はエンジンの回転を伝えないようにする時には電磁石で作用する「クラッチ」と同様の機能を持たせていましたが、それにはAT車の「クリープ現象」がなく、クリープ現象に慣れてしまっていたAT車のドライバーからは不評でした。そのため現在ではクリープ現象が発生するようにトルクコンバーターを組み合わせたCVTが一般的になっています。

CVTは教習時にはATと同じ扱いになるため、操作やシフトレバーの種類もほぼATと同じで、シフトレバーのレンジの種類もATとほぼ同じで、Dレンジ、Pレンジ、Nレンジ、Rレンジがあり、異なるのは登坂時に便利なSレンジ、急傾斜を下る時に便利なLレンジ(もしくはBレンジ)を備えている車種も多数あります。

3. 免許を取ろうとする時、「ATかMTか」は何を基準に考える?

これまではそれぞれのトランスミッションについての機構や特徴、操作方法について述べてきましたが、これからはそれらは何を基準にして免許取得とすべきかについて4つの観点で考えてみましょう。

「ATかMTか」は、自家用乗用車のみの運転か業務のことも考慮に入れるかで考える

完全に自家用としてしか車を運転しないのであれば、どちらでも全く問題ありません。しかし、業務でもとなるとそうはいかなくなります。商用車バンや軽トラックなど比較的小さい業務用車はかなりAT車やCVT車が多くなりましたが、2トントラックや運送用アルミボディ車などはまだまだMT車が多く、職種によっては求人情報誌やハローワークの「求められる資格」の欄に「AT限定免許不可」と書いてあるところもあります。

将来的に運送・配達・運輸業に携わりたい、もしくはその可能性があると思ったら、迷わずMTでの免許を取得しましょう。一度AT限定で免許を取得した後にMT車に乗るには、教習所で「AT限定解除」のための追加料金を払い、MT車運転のための教習を受講する必要があります。就職してから時間を割いて教習所に通うよりも、初めからMTの免許を取得することをおすすめします。

「ATかMTか」は、どこでどのように車を運転するのかで考える

筆者はMT車に乗っていますが、観光で東京都内の23区内を走行した時、自身の車がMTであることを恨めしく思いました。それほど、ストップ&ゴーの繰り返し走行はMT車にとってつらく面倒です。ですから、都内23区を始めとした信号が多い過密な市街地をメインに走行することが多い方にはATがおすすめです。もちろん、週末は郊外に出かけそこで走行することが多い方や、地方在住で一度の走行距離が長い(片道10キロ程度以上)方であればMT車でもよいでしょう。

「ATかMTか」を燃料消費率の観点で考える

一時期はよく議論され、多くの車種の場合MTに軍配が上がりました。それは、MTは機構上ATと比較してエンジンの回転の伝達効率が高かったためです。つまり、エンジンで生じた回転運動をほぼ無駄なくトランスミッションに伝達でき、ロスがほとんどないということです。しかし、現在ではATの伝達効率の問題は解決されつつありほとんど有意な差はないくらいにAT車の燃焼消費率は改善されています。したがって、この観点で「ATかMTか」を考える必要はほぼないといえます。

「ATかMTか」は、運転が単なる「移動手段」なのか、それ自体が「楽しみ」なのかで考える

また筆者の話で恐縮ですが、所有している3台の車両はすべてMT車です(T31エクストレイル・クリーンディーゼル6MT、LDAデミオ・クリーンディーゼル6MT、CBA-MH21SワゴンR・5MT)。すべてスポーツカーでもなければ高級車でもない、普通車です。
北関東在住のため国道・県道は信号は少なめで、一度の移動距離もそこそこあるため、頻繁なギアチェンジもほとんどなく、ストレスなく乗ることができます。

個人的には「自分が操作している」という感覚がより得られるMTが好みですが、「移動手段としての車」として乗っている方が圧倒多数であることは事実です。
実際、筆者もMTで免許を取りましたが、最初の4年間はAT車に乗っていました。

ですから、この観点については好みの問題ですので、「車に乗っての移動」をどう考えるかで決まります。

4. まとめ

以上、4つの観点で「免許を取るならATまたはMTのどちらにするか」を論じてきました。
日本全国、地理的な条件は千差万別で使用シーンも違い、車の運転に求めるものも人によって異なります。ですからATかMTかの選択が重要になってくるのです。
これらの観点を考慮に入れ、みなさんそれぞれがあらためて自身の車の使用スタイルを「ATかMTか」という観点で確立してみてはいかがでしょうか?

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