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オーストラリアで人気の日本車を最新データから探ろう!

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「価格の割に品質が良く、故障が少ないうえ燃費も良い」という、ポジティブな全体評価をほぼ半世紀前から世界の市場で与えられている日本車。
オーストラリア市場の評価も同様で、世界に冠たるトヨタや日産、三菱、マツダ、ホンダなどのメーカーが現地子会社兼ディーラーを設立、やはり半世紀ほど前から全豪で新車を販売しています。

そんな日本車をオーストラリアでの人気車種やシェア、主なメーカーの歴史にとどまらず、販売台数トップテンから見えるオーストラリアのカーライフ、ワークライフといった当地の事情なども含めた観点から紹介します。
「日本車礼賛」ではありませんが、根強い日本車ファンが多いオーストラリア市場での車関連のトピックも含めてまとめてみました!

1. 広大なオーストラリアをクルマで走るために知っておくこととは?

オーストラリアの首都シドニー出典:ウロッカ!

国土面積が日本の約21倍で、人口は約五分の一というオーストラリアは、移動手段にクルマは必須です。というのも、インフラとしての長距離鉄道は本数が少ないため利用者が少ないですし、航空機も最寄りに空港がないと頻繁には使いません。そこへいくとクルマは、ドアツードアで目的地まで行ける最良の手段と捉えられているのがオーストラリアなのです。

クルマで1,000kmを10時間で走破できるオーストラリア

オーストラリアは一部の地域を除いて、平地が続き山岳部が少ない地勢のため、都市部を通過しなければ移動時間と距離が、ほぼ1時間に100kmという式で計算できす。ですので、ニューサウスウエールズ(NSW)州の州都シドニーからビクトリア(VIC)州の州都メルボルン、またはクイーンズランド(QLD)州の州都ブリスベンといった主な州都間は、それぞれ1,000km前後の距離であるため、クルマで1日で行ける目的地とされています。

日本では高速道路を使っても10時間で1,000kmは走れない?

1日1,000kmという走行距離を日本の国土に当てはめると、東京から北へ向かうのであれば、高速道路で青森まで行き、そこからフェリーに乗って(海上距離は含まず)札幌まで行く距離に相当します。
西の場合は本州最西端の下関までが約1,000kmです。不思議なのが、北へ行くのも西へ行くのも、それぞれ有料高速道路を使って走るのに、10時間では着かないこと。

アメリカ製の大型トラックも高速で走れるオーストラリアの道路

ところがオーストラリアの場合は、無料のハイウェイを走って、なぜか10時間前後で着きます。
この差は、制限速度が時速110kmながら、それ以上で走れるせいもあると思われます。また路面も日本の高速道路ほどではありませんが、高速走行に適した整備がなされています。何しろアメリカ製の大型トラックが頻繁に通る道路ですから、頑丈に作られており、路面整備もしっかりしているのです。
こうした環境により、1,000kmの距離でも時間帯によっては10時間を切る走りができるのは、ほぼ直線距離で都市間を結んだ安全な道路だからでしょう。

広いオーストラリアを安全に安心して走れるのが日本車!

そんな感覚で走れるオーストラリアとはいえ、クルマの性能には最大の配慮と注意が必要です。長時間走行に耐えられる作りはもちろん、電気系統をはじめクルマ全体への信頼が求めらるのです。そんな信頼、期待を裏切らないのが日本車で、オーストラリアでも半世紀前後という長さで各メーカーが販売を続けていることから、全土にディーラー兼修理工場があるのもうなづけます。

2. 日本車の新車販売台数シェアは全体の約半分という人気ぶり

そうした国土を持つオーストラリアでの日本車人気は、様々な統計からもうかがえます。低価格の保険で近年知名度を上げているバジェットダイレクト(Budget Direct)という保険会社に載った最新の2018年統計を見てみましょう。同年の新車販売台数は115万3千台でした。
まずは売上のトップテンブランドから
(表記は丸数字が順位、ブランド、販売台数の順)。

①トヨタ 217,061
②マツダ 111,280
③現代(Hyundai) 94,187
④三菱 84,944
⑤フォード 69,081
⑥ホールデン 60,751
⑦起亜(Kia) 58,815 
⑧日産 57,699
⑨フォルクスワーゲン 56,620
⑩ホンダ 51,525

新車販売ベストテン内に5つの日本車ブランドがランクイン

ベストテンの中に、5つの日本車ブランドが入っています。オーストラリアでの日本車の販売シェア、という数字は発表されていませんが、2018年の新車販売台数を元に、ベストテン内の日本車の販売台数割合を見ると、なんと約45%。ベストテン圏外のスバルやスズキなどを加えると、優に50%は超えるのではないでしょうか。

オーストラリアの新車販売台数で16年連続トップのトヨタ

さて、ダントツ1位のトヨタは他の追随を許さないといえるほどのメーカーで知名度も圧倒的です。3位の現代と7位の起亜は韓国のブランドで、低価格攻勢で15年ほど前から売上を伸ばしています。5位のフォードはアメリカ、6位のホールデンは地元オーストラリア、9位のフォルクスワーゲンはドイツと、ホールデンを除き世界をリードするブランドがランクインしています。
ちなみに、トップのトヨタは16年連続でオーストラリアの売上台数トップを続けており、信頼度が分かりますね。
参考として下記に直近4年のトップテンブランドを示しました。オーストラリアでは高い評価のWRXを持つスバルの名も見えます。

新旧取り交ぜて様々なタイプの各国のクルマを見られるオーストラリア

オーストラリアは移民を広く受け入れているせいか、世界の様々なカーメーカー、ブランドからのクルマをよく見かけます。
世界的に近年はメーカー同士がグループ化したり、OEM生産で部品を共有したりと、特徴のない似たような車種が増えていますが、オーストラリアでは新旧取り交ぜて様々な車種、タイプのクルマを見かけることができるのが、クルマファンにとってはたまらない魅力のようです。

世界の70ものカーメーカーのクルマがオーストラリアを走行中

統計によれば、70前後の世界のメーカーのクルマがオーストラリア国内を走行しており、生産国も日本やアメリカ、韓国だけでなく、台湾、やタイ、中国、インドなどのアジア圏にとどまらず、イギリス、フランス、イタリアほか欧州各国、さらにはアフリカのほかブラジル産など世界30カ国以上で生産された車両が輸入されているのです。

3. オーストラリアのモデル別トップは「トヨタハイラックス」!

ハイラックスが堂々の第一位!出典:トヨタ自動車株式会社

やや話が横道にそれましたが、オーストラリアでの日本車の人気ぶりが分かったかと思います。
次いで最新である2018年のモデル別のトップテンを見てみましょう
(表記は丸数字が順位、モデル、販売台数の順)。

①トヨタハイラックス 51,705
②フォードレンジャー 42,940
③トヨタカローラ 35,320
④マツダ3 31,065
⑤ヒュンダイi30 28,188
⑥マツダCX-5 26,173
⑦三菱トリトン 24,896
⑧トヨタRAV4  22,165
⑨日産エクストレイル 21,192
⑩フォルクスワーゲンゴルフ 19,076

ここでもトヨタのブランド力の強みを見せており、トップテン内に3つのモデルがランクインしている人気ぶり。マツダも2モデルが入り、日本ブランドは、なんと10台中7台という圧倒的な数字となっています。1位のトヨタハイラックス、日本では2017年9月に13年ぶりに再販をスタート、販売開始2カ月で、年間販売目標2,000台を上回る3,000台を記録したというニュースが記憶に新しいモデルです。

オーストラリアでハイラックスが好まれる理由とは?

そんな人気モデルがオーストラリアで5万台以上が年間で売れているのは、いくつか理由が考えられます。
まず、ハイラックスのようなタイプのクルマ、日本でいうピックアップトラックのことを、オーストラリアでは「ユート(Ute)」と呼びます。これはUtility Vehicleを短縮した呼び方で、実用的なクルマという意味ながら、スタイルとしては後部座席部分に貨物用スペースがあるクルマ全般を指す言い方です。

荷台に電動工具などを積んで働きに行ける気軽さが人気のハイラックス

ハイラックスの積載力は伊達じゃない!出典:トヨタ自動車株式会社

なぜオーストラリアでこうしたタイプのクルマが好まれるのかというと、貨物用スペース、いわゆる荷台に電動工具や芝刈り機など一人で操作できる屋外用工具や器具などを積み込んで、どこへでも仕事に行けるというスタイルが好まれていることがあります。
背景には個人事業主として仕事を請け負うスタイルが、憧れというか理想の働き方になっている点が挙げられます。どんな職種の人たちがユートを使うのかというと、家を1軒建てるのに必要なあらゆる職種、というのが分かりやすでしょう。

ハイラックスはオーストラリアで好まれるライフワークバランスに合致

つまり、大工、鳶職、電気技師、配管工、左官、レンガ職人、屋根工事人、庭師などになります。こうした職人たちが自分で使う道工具一式を荷台に積んで、ひょいと出かけられるのに都合がいいモデルがユートなのです。
実際シドニー市内をはじめとする建設現場などでは、多くのユートが近くに駐車しているのを見られます。半ば日雇いという感覚ですが、オーストラリアでは仕事があればしっかり働き、なければしっかり休む、というライフスタイルが好まれているのです。

家族や趣味を優先させるオーストラリアのライフスタイルにも大活躍

そんな好意的に見た自分本位のスタイルは、家族や趣味を優先させるという点にも、少なからず影響を与えています。
釣りやキャンプ、ピクニックだけでなく、自転車やオフロードバイクといったアウトドアでのアクティビティー用に必要なものを荷台に積んで、ビーチや山ほか郊外の自然公園などへ出かけてそれぞれ思い切り楽しむ、というライフスタイルです。そんな時もユートは大活躍、中にはペットの犬を荷台に乗せて走るドライバーもいるほどです。

販売台数トップテンにトヨタから3モデルがランクイン

ユートの背景説明が長くなりましたが、人気を裏付けるように、2位のフォードレンジャー、7位の三菱トリトン、9位の日産エクストレイル、とトップテンのうち4モデルがユートというのは、オーストラリアらしい結果といえましょう。日本では人気車種の上位に入るコンパクトカーも4位のマツダ3と5位のヒュンダイ i30が入っており、女性向けとして、また気軽に短距離を快適に乗りたいという志向も見て取れます。3位と8位のトヨタ車はオーストラリアでは根強い人気車種で常にランクインしているほどで知名度の高いモデルです。

4. 日本車人気極まれり、和風ナンバープレート登場!

オーストラリアの新車販売台数トップテンに必ず数モデルは入るほど知名度が高い日本車だけに、性能や燃費の良さが広く知れ渡っているといえます。そんな日本車あるいは日本そのものへの思いをナンバープレートで表現できるのもオーストラリアならでは。

NSWとVIC両州で和風ナンバープレートが利用可能

「和風」ナンバーとして知る人ぞ知るという存在で、現在はNSWとVICの2州でのみ発行可能です。
NSW州の場合、以下の写真のような4種、VIC州は2種で、自分のクルマのナンバー、あるいは好きな番号や文字の組み合わせによるプレートが発行されます。基本は白地に黒または緑の文字で「日本」「車」「NSW日本」「日本の国内市場」という文字が入ります。
また、NSW州は黄地に黒文字と日本の軽自動車のプレートを意識したデザインになっているのはユニークですね。他方のVIC州のプレートは同じく白地に緑文字で「日本VIC」「車」「ビクトリア」などの文字で日本らしさを出しています。

5. オーストラリアならではの自然環境に適した日本車も存在

高い日本車人気からナンバープレートを日本風にアレンジできるオプションもあるオーストラリア。最後にオーストラリアならではの自然環境に対応して生産、あるいは現地仕様としてカスタマイズされた日本車をいくつか紹介してみます。

日本ではお目にかかれないトヨタクラウンのピックアップトラック

ブランドはすべてトヨタです。トヨタは日本のメーカーとしてオーストラリアVIC州でクルマを生産してきました。
しかし、2017年10月で約54年にわたる自動車の生産を終了したのです。この間に作られた日本市場にはないモデルが、クラウンのピックアップトラックタイプ、今でいうユートです。日本でクラウンといえばセダン中心でしたが、オーストラリアの需要に対応したモデルがあったのですね。

トヨタのカムリをベースにしたV6エンジン搭載の「オーリオン」

次はアバロン。初代は日本と同じモデルで、1995~1999年まで発売されました。
しかし、オーストラリアでは同年以降もデザインを若干変えて2代目として北米向けをメインに生産され続けました。その後、オーストラリアでは初代アバロンを元にしたオリジナルのアバロンを復活させ、2006年まで市場に出ていました。
続いて登場したのが「オーリオン」。アバロンの後継車種として市場に出され、カムリをベースにしたFFセダンでV6エンジンを搭載していました。カムリがベースとはいえ、独自のデザインが目を引く外観で、ファンも少なくなかったモデルです。フルモデルチェンジの2代目が2012年に市場に投入され2017年まで生産されました。

V8ターボディーゼルエンジンを載せたトヨタのランクル

最後はランドクルーザー70です。日本では販売終了のため、中古車市場をにぎわしているモデルですが、オーストラリアではしっかり現役です。
違いの一つはV8インタークーラー付きのターボディーゼルエンジンを搭載していること。このため、インタークーラーの冷却用にボンネット中央に左右に細長い穴が開いています。

オーストラリアの自然環境に適したシュノーケル付きランクル

もう一つの違いは、車体右側の運転席脇に付いたシュノーケル。高い位置から空気をエンジン内に取り込めるようになっており、エンジンルームへの水の流入を防げるほか、オフロード走行時にエアクリーナーが土埃などを吸い込まないような設計となっています。
シュノーケルは日本で生産した純正パーツを装着していますが、地元オーストラリアでも様々なデザインでパーツメーカーが生産しており、上々の人気だとか。

6. まとめ

オーストラリアの日本車の人気ぶりについて、同国の最新の売上台数などの統計を中心に、オーストラリアならではの要素も加えつつ紹介してみました。
残念ながら現在、同国ではクルマを生産していませんが、2017年10月までトヨタの生産工場があったことは意外と知られていない事実。
かつては三菱やフォードも生産されており、愛国者意識ではありませんが、自国で生産していたブランド、という同朋意識的感覚が販売の数字にも影響しているのかもしれませんね。

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