一言で自動車といってもボディサイズ・排気量・馬力・トルク・車重などを数字で見ると別の発見もあり面白いものです。
自動車を購入する時の基準として数字面を重視するか、それともエクステリア・インテリア・乗り心地などの数字以外を重視するかで選択する車種もだいぶ変わってきます。
そこで今回は世界中の車の大きさに注目していろんなランキングを作成してみました。(現在一般に流通していない車種や限定生産数台などの希少車種は含まれていません。)
1. 全幅が広い車
車幅が広いと車内の横幅も広くなるのでゆったりと座ることができ快適ですが、日本の都市部の多くは道幅が狭いためコンパクトな車や小回りが利く車を選ぶ傾向にあるようです。
そこでまずは普段あまり気にすることのない車幅が広い車TOP3を見てみましょう。
第3位 ランボルギーニ「ムルシエラゴLP640」2,058mm

- スペック
- V12エンジン /6,496cc /640PS /3,751万円~
概要:2001年のデビューから2010年の生産終了までに4,099台生産された誰もが知っているスーパーカーの一台が「ムルシエラゴ」です。
19世紀に実在した闘牛の名前にちなんで付けられており「ディアブロ」の後継車として伝統を受け継ぎ、全日本GT選手権(現・SUPER GT)やルマン24時間レースなどのモータースポーツにも参戦し多くのファンを魅了しました。
現在でも「ムルシエラゴ」を所有しているオーナーは多く、レースイベントやファンミーティングなどでも活躍し、首都高をはじめとするパーキングエリアや街中で見かける機会も多々ありV12エンジン独特の官能的なエンジン音は病みつきになるほどです。
第2位 キャデラック「エスカレード」(4代目)2,065mm

- スペック
- V8エンジン /6,153cc /426PS /1,377万円~
概要:1999年にデビューし日本で販売が開始されたのは2002年の2代目モデルからですが、アメ車のSUVとして多くの方に認知されている車で、デカくてゴツくて威圧感たっぷりのいかにもアメ車という雰囲気を感じ取れます。
エスカレードはSUVの中でも高級ブランドとして売り出されているため全席にシートヒーターとクーラー、保温&保冷カップホルダーを標準装備し他社のSUVとの差別化を図ってきました。
現行型の4代目には22インチホイルをはじめフロントシートには18通りの調節ができるマッサージ機能や、BOSE社製の16スピーカーなどを装備し高級SUVとしての地位を保っています。
第1位 HUMMER(ハマー)「H2」2,180mm

- スペック
- V8エンジン /6,162cc /398PS /891万円~
概要:軍用の汎用輸送車両として設計された「ハンヴィー」を一般向けとして改良したのが「H1」で日本の自衛隊なども所有している車両ですが、その「H1」のエクステリアを参考にコンパクトにまとめたのが「H2」で、デビュー当時はアメリカ人の富裕層を中心に大ヒットし、H2のリムジンなども登場するようになりました。
2002年から日本でも販売を開始しましたが、現在は生産終了となっているため中古車のみの取り扱いとなっています。
筆者の友人がH2を所有していたため同乗させてもらったことがありますが、とにかくデカいという印象しか残っていません。
ある都市部の中心地に友人の自宅があったため、付近には細い道が多くH2がギリギリ通れる道ばかりだったので対向車が来たときはほぼ道を譲ってもらっていました。(外から見ると圧倒的な威圧感のため対向車が道を譲るという選択肢しか残っていない気もしました。また軽自動車が前方から来たときには乗り越えていけるのではないかと錯覚するほどでした。)
車内の横幅も非常に広く大人四人でも座れそうな広さで、車幅が広い車第1位に君臨するだけのことはあるデカさです。
2. 全長が長い車
日本車の場合もそうですが全長の長い車は高級車に多い傾向にあり、社長専用車だったり富裕層が移動するための足として後部座席に乗る場合がほとんどでしょう。
これは世界でも同じ傾向で今回ランクインしている3台全ての車も世界に誇れる高級車で、運転する車(ドライバーズカー)というよりは乗るための車(ショーファードリブン)という位置づけになっています。
一生に一度くらいは乗ってみたいものですね。
第3位 メルセデス・マイバッハ「S560」5,465mm

- スペック
- V8エンジン /3,982cc /469PS /2,398万円~
概要:もともとはマイバッハとして1909年にドイツでデビューしましたが2012年に生産終了となりました。
しかし2014年にメルセデスのサブブランドとしてカムバックし、フラッグシップモデルであるメルセデスのSクラスよりもホイールベースや全長を延長することで後席の快適さをアップさせ、ショーファードリブン(お抱え運転手が運転する超高級車)として愛されています。
一番の特徴は後席のフットレスト付きエグゼクティブシートで、バックレスト(背中の部分)が最大43.5度リクライニングし、地上にいながら飛行機のファーストクラスに乗っているような錯覚を引き起こします。
この他にも専用のシャンパングラス収納スペースや後席用格納テーブルも設置されており、後席に座る人の快適性を追求している車に仕上がっています。
第2位 ベントレー「ミュルザンヌ」5,575mm

- スペック
- V8エンジン /6,747cc /512PS /3,672万円~
概要:ベントレー(イギリス)の最高級車として君臨するのがミュルザンヌで、1台1台が職人の手によって製造されているため、1台完成させるのに約400時間(150時間はレザーインテリアの製作)とも9週間かかるとも言われています。
もともとベントレーは超高級車でもありながらドライバーズカーとしても知られているメーカーで、乗る楽しみはもちろん運転してもオーナーを満足させてくれる車として世界中のセレブや富豪層が所有していいます。
第1位 ロールスロイス「ファントム」5,770mm

- スペック
- V12エンジン /6,748cc /571PS /5,570万円~
概要:世界最高峰の車と言っても過言ではないでしょう。
ファントムの最大の特徴は静寂性で、車1台に使われている遮音材はなんと130㎏以上、すべての窓には極厚の2重ガラスを採用しフロアやバルクヘッド(フロントボディと車室を隔てる壁)も2層構造となっており、遮音性を徹底追及しています。
自分だけの世界や空間を作ることができ、まさにVIPを体験できる車となっています。
※1位と2位の間にはロールスロイスの別車種なども入りますがカットさせていただいております。
3. 排気量が大きい車
排気量が大きいとアクセルを少し踏んだだけでスムーズな加速や余裕のある走りができるので、クルマのパワーを実感できます。
排気量が小さいと加速するまでに時間がかかったり、エンジンの回転数をあげなければいけないのでエンジン音も大きくなりますが、大排気量の車はその必要がなく静寂性やパワーを求める車に多く見られます。
第3位 ランボルギーニ「アヴェンタドールS」 6,498CC

- スペック
- V12エンジン /740PS /4,490万円~
概要:フェラーリと並ぶ世界的なスーパーカーで2011年から2018年まで製造されていた「アヴェンタドール」の後継車として、パワー・デザイン・空力性能を向上させて2017年に販売が始まりました。
4つのドライビングモード「ストラーダ」(街乗り用)、「スポーツ」(スポーツ用)、「コルサ」(サーキット用)、「エゴ」(自分好みに設定できるモード)が用意されており、その日の気分や走行場所によって車の性格を変えることができるようになっています。
ちなみに某有名YouTuberも所持しており、筆者も関連動画を視聴することがありますが、エキゾーストノートやエンジン音はたまりませんね。
第2位 BMW「M760Li xDrive」 6,591CC

- スペック
- V12エンジン /609PS /2,570万円~
概要:BMWで唯一の12気筒エンジンを搭載し、7シリーズの頂点に立つ最上級モデルです。
車名の「M」はBMWの子会社であり、モータースポーツ関連の研究・車両開発を行っているM社が手掛けた証しであり、「L」はロングホイールベースを、末尾の「xDrive」は4WDを意味する、正真正銘の高性能スポーツモデルサルーンです。
筆者も7シリーズの試乗会に参加したことがありますが、運転していると安定した走行性や静けさを、後席に座っていると優雅で落ち着いたひと時を感じられる車と言うイメージを持っています。
そんな7シリーズの完成形が「M760Li」ですので、乗らずとも一流であることは容易に想像できます。
第1位 ロールスロイス「ファントム」6,748CC

- スペック
- V12エンジン /571PS /5,570万円~
概要:全長が長い車でも第1位に輝いていて2度目の登場となったファントムですが重量は2,700kgもあり、この巨体を自由に操り静寂性を求めるためには大排気量であることは必須で、全ての車の頂点に立つために妥協を一切許さない姿勢は感動的です。
4. 馬力が大きい車
スーパーカーの多くは500馬力以上のハイパワー車であり、0㎞/hから100㎞/hまでは3秒前後で到達する驚異の加速力を持っています。
筆者もインプレッサWRX STIに乗っていた時がありましたが、ゼロ発進からの加速力は何度経験しても楽しいものですし、LEXUS「IS F」に試乗したときは(423PS)、ターボ車とは別の加速感がありハイパワー車の面白さを感じることができました。
では馬力が大きいTOP3には何がランクインしたのかチェックしてみましょう。
第3位 ジープグランドチェロキー「トラックホーク」 710PS

- スペック
- V8エンジン /6,165CC /1,356万円~
JEEPといえばSUV系の四輪駆動車を製造している会社ですが、そのSUVにスーパーチャージャーを搭載し驚異の700馬力オーバーを実現したモンスターSUVです。
SUVなのに本気のサーキット走行も可能で、これまでもっているSUVの概念を崩す挑戦をした一台と言えるでしょう。
第2位 ランボルギーニ「アヴェンタドールS」740PS

- スペック
- V12エンジン /6,498CC /4,490万円~
概要:排気量が大きい車第3位にランクインしたアヴェンタドールSの再登場ですが、この車はこれまでのランボルギーニの集大成的なところがあるので走行・エンジン性能など全てにおいて歴代最高となるようにチューニングしている気がします。
他のスーパーカーもハイパワーを叩き出すために排気量はもちろん馬力もアップして加速性能や最高速度などの限界数値を競い合っており、お互いに良い刺激を与え合っているのかもしれません。
第1位 フェラーリ「812スーパーファスト」800PS

- スペック
- V12エンジン /6,496CC /800PS /3,910万円~
概要:ついに登場しましたフェラーリです。
フェラーリF12ベルリネッタの後継車として開発され、NAのV12エンジンを積む最後のフェラーリとも噂されており、ターボやスーチャーを使わないで800PSを叩き出す化け物ぶりは圧巻ですね。
無理だと思いますが一度でいいので乗ってみたい車で男心を興奮させる一台です。
5. 車重が重い車
車重が重い車は燃費が悪いとか走行性能が悪いなどマイナスのイメージを持ちやすいのですが、車重が重い車は装備を搭載する際の制限がシビアではないので、性能の良い装備を搭載し居住性や快適性をあげることに重きを置くことができます。
例えばシャシー性能・車高・ショックアブソーバーの減衰力を調整するシステムなどを搭載することで、オフロード性能や舗装路面でも常に快適でストレスフリーの乗り心地を提供することになりますし、ボディを強化することで走行中の安全性・安定性も上がり危険を極力避けることもできます。
第3位 LEXUS「LX570」2,730kg

- スペック
- V8エンジン /5,662CC /377PS /1,135万円~
概要:LEXUSの最上級SUVモデルでトヨタ「ランドクルーザー」のLEXUS版といったほうが分かりやすいかもしれません(もちろんLX570のほうがランクは上)。
2.7トンも重量があるのに馬力は控えめですし、特にこれと言って優れた何かも無いような気もして筆者からするとネームバリューだけで売っているようなイメージがゼロなわけではありません。
第2位 ベントレー「ミュルザンヌ」2,770kg

- スペック
- V8エンジン /6,747cc /512PS /3,672万円~
概要:全長が長い車第2位でも登場しましたが、オーナーを満足させるために至れり尽くせりの装備を搭載した最高峰の車ですので納得のいく重量です。
ちなみに何度か登場しているロールスロイス「ファントム」は-100kgくらいなので、この車が特別重いわけではありません。
第1位 HUMMER(ハマー)「H2」2903kg

- スペック
- V8エンジン /6,162cc /398PS /891万円~
概要:全幅が広い車第1位にも登場し当ランキング2冠を達成しました。
舗装路面だけでなくオフロードでも十分活躍できる車ですが約3トンの車重はさすがに重すぎるのではないかと思います。
ある意味この記事のタイトルにふさわしい「自動車界の大物」に君臨しているといっても良いでしょう。
6. まとめ
いろんな数字面の大きさで比較したTOP3ランキングでしたが、ある程度車に詳しい方なら大体予想はできていたかもしれませんね。
筆者もこのランキングを作りにあたりいろいろな車の情報を調べましたが、ここに上がっている情報がすべて最新のものではなかったり、間違っている箇所もあるかもしれませんが多めに見ていただけると幸いです。
でもこのように大きさというくくりの中でランキングを作成するのって楽しいですし、それぞれの車の特徴や歴史も勉強できる良い機会ですよね。
皆さんも機会があれば自分の気になったオリジナルランキングを作ってみると新しい発見があるかもしれませんよ。
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