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プロが本気でオススメする国産オープンカー5台を、厳選してご紹介!

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1. オープンカーはなぜ日本に少ないのか-バイクとの歴史と比較して

みなさんは「オープンカー」に乗ったことはありますか?おそらくほとんどの方が乗ったことがないのではないかと思います。それは、車をどのような目的で使用しているかと大きく関係しています。

オープンカーは皆さんのご想像の通り、日常使用には適さない部分が多くあります。しかも、車種がどうあれ「オープンカー」であること自体目立ちがちですので、もともと控えめな性格が多い日本人の気質にはなかなかなじまないのかもしれません。

一方、目立つという意味で「バイク」はどうでしょう?バイクはオープンカーよりもずっと見かける頻度が高いのではないでしょうか?考え方を変えれば、バイクは「2輪のオープンカー」という見方もできます。

しかし、バイクに向けられる視線とオープンカーに向けられる視線とでは大きく違いがあるように見受けられます。それはおそらく日本がたどったモータリゼーションに関係しているのだと思います。

バイクは、今でこそほとんどの方にとって趣味の領域に入る乗り物ですが、もともとは生活や業務のための実用車でした。後方にリアカーを接続したり、運転席に乗降するためのドアと屋根を付け、車体後半部を荷台としたオート三輪などが典型です。軽自動車や業務用トラックが出現するまでは、バイクはほとんどの人にとって「生活のための車」でした。

そのバイクはモータリゼーションの進歩や高度経済成長期を経てだいぶ少なくなったとはいえ、現在でも郵便配達や新聞配達、バイク便などの業務用車両として、また通勤・通学や荷台に荷物を搭載できるようにしたスーパーカブタイプの原付バイクなどがたくさん走っています。

バイクは普段から目にする馴染みのあるモビリティーで、日常生活に浸透しています。また、海外の発展途上国に目を向ければ、バイクが生活に即した実用車であることがよく分かります。かの国々ではバイクに乗るという行為は、生活の一部です。

しかし、同じオープンエアでありながら4輪の「オープンカー」はバイクとは歴史的経緯や目にする頻度が違います。オープンカーは車の上部がオープンになっていることが基本で、そうすること自体を楽しむようになっている趣味性の高い車です。もちろん、手動や電動で屋根を被せることができますが、晴天時にはオープンにして走るための車です。ですから、オープンカーを普段の生活のための車として利用している方は少ないと思います。

もっとも、トランク付きであればずっと生活のための車として使いやすいのですが、一般的にイメージされるオープンカーは乗員が2人までで荷室はほとんどなく、しかも目立つといった理由から敬遠されがちなことは事実です。

また、オープンカーの利便性はファーストカーとして選択されているミニバンやコンパクトカーなどには及ばないため、セカンドカーとして所有する方が多く、「ぜいたく品」とみなされてしまうことも敬遠されてしまう理由の1つだと思います。

そのような理由もあってか、2020年1月現在、新車で購入できる国産オープンカーはかなり少ないです。それでも日本の自動車界でオープンカーが「絶滅」しないのには、一定の需要があることと自動車メーカーとしての膂力を示さんとする意思の表れです。

ですから、逆に言えば自動車メーカーとしては、一定のネガがあってもそれをも上回る何か別のメリットがある、もしくは新しい何かを創出できると考えているからなのではないでしょうか?

オープンカー(スポーツカー)を設計するということは、自動車を開発するうえで「走りの極」を求めるということです。エンジン、トランスミッション、ボディの形状・材質・剛性、空気抵抗、軽量化、操縦性など、あらゆる要素を突き詰めないとオープンカーとして成立しません。

そして、これらから得たものを他車種の開発のためにフィードバックします。ですから、各メーカーとも本気で最高のものを開発・製造・販売します。その各メーカーの本気のオープンカーを200万円前後から新車で購入できる国は、日本をおいて他にはありません。そう考えると、オープンカーに対する見方も変わってくると思います。

1. 新車で買える国産オープンカー5選

それでは、今までみなさんが抱いているイメージをいい意味で裏切るかもしれない国産オープンカー5台を紹介します。これを読めば思いのほかオープンカーの実用性は高いと感じるかもしれません。各メーカーの工夫やアイデア、コンセプトが凝縮された渾身のオープンカーをどうぞお楽しみください。

①ロードスター(マツダ)

ロードスター(マツダ)
①ロードスター(マツダ)出典:マツダ株式会社

マツダが手掛けるFR(後輪駆動)のオープン2シータースポーツカーで、初代は今から30年以上前の1989年9月に発売されました。現在のモデルは2015年5月から販売されている4代目で、発売以来ずっと同じ2ドアオープンスタイルを貫いている稀有な存在です。日本で最も知られているオープンカーの1台であり、マツダのスポーツイメージのけん引役としての役割をいま現在も担い続けています。

そんなロードスターの初代は、実は先行してアメリカで同年(‘89年)5月から販売され、日本でのデビューは9月1日でした。当時、マツダは5チャンネル体制を敷いていて、そのチャンネルの1つであった「ユーノス店」の第一弾として「ユーノスロードスター」名で発売されました。発売年には国内販売数が9,000台以上、翌1990年には世界販売台数9万3,000台以上販売され、日本のスポーツカーとして大ヒットしました。

この大ヒットに日本国内はもちろん、海外の自動車メーカーまでもが「ライトウェイトスポースカー」の市場に参入し活況を呈することになりました。2000年には生産累計53万1,890台に達し、「世界で最も多く生産された2人乗り小型オープンスポーツカー」としてギネスブックの認定を受けました。「ロードスター」の名称は日本国内のみで、海外で販売される時の名称は「Mazda MX-5」、北米では「Mazda MX-5 Miata(ミアータ)」(ミアータはドイツ語の古語で「贈り物」「報酬」を意味します)名で販売されます。

この車がマツダやロードスターのオーナーにとってどれだけ特別であるかは、2019年から始まったマツダの販売車名の呼称変更(デミオ→Mazda 2、アクセラ→Mazda 3など)にも表れていて、「ロードスター」名だけは例外的にこのまま日本国内で使用し続けることになりました。ロードスターがいかにライトウェイトスポーツカーとして多くの人に愛され、そして長い歴史を持っているかを物語っています。

マツダのロングセラーカーであり続けるのには、確たる理由があります。ロードスターの美点は、大ヒットした初代からのボディースタイルと開発コンセプトである「人馬一体」をずっと変わらず持ち続けていることと、独立したトランクルームを持つことです。

初代~4代目のスペックは、排気量1500cc~2000cc、全長は約4メートル、全幅は約1.7メートル、全高は約1.2メートル、駆動方式はFR(フロントエンジン・リアドライブ)、車重量は約1トンとなっています。

最大出力だけで言うなら最大出力が120ps~170psで、もっと数値的に高いスポーツカーはありますが、あくまで「ライトウェイトスポーツカー」にこだわり続けています。車格や車重量を変えずにモデルチェンジを行うことは難しく、たいていの場合はモデルチェンジを行うと先代よりも大きくなりがちですが、ロードスターに関しては、現行モデルはむしろ過去の3代と比較して最も全長が短くなって(3.915メートル)います。

初代には装備されていなかった安全装備や、衝突安全時に有利になる全幅の拡大をしてもデビュー当時と車重量がほどんど変わっていないのには驚かされます。トランスミッションはATとMTどちらも用意されていて、好きな方を選択できます。

そして、この手のオースンスポーツカーにとって泣きどころである収納スペースはリアのトランクが付いているため、かなり重宝します。最もトランク容量の小さい現行モデルでも130リットルの容積があるので、1泊2の旅行ならば2人分の荷物くらいは十分収納できます。ですから、日常の2人までの乗車と荷物の運搬は問題なくこなせます。ソフトトップ(幌)も装備されているので、悪天候時には乗れないなどということもありません。

オープンカーでありながら、不便さを最小限に抑えていて、日常での使用もちゃんと念頭に入れて作りこまれているのは、マツダの30年にわたるロードスター開発・販売の歴史の賜物と言えます。

②ロードスターRF(マツダ)

②ロードスターRF(マツダ)
②ロードスターRF(マツダ)出典:マツダ株式会社

さきに紹介したマツダ・ロードスター(現行・4代目)のリトラクタブルハードトップ式ファストバック(RF)で、ベースとなった現行ロードスターから約1年半後の2016年12月に発売されました。ルーフから車両後端までのなだらかに傾斜するラインが特徴的です。

RFが現行ロードスターと大きく違うのは、排気量の違う別のエンジンを搭載していること(2000cc)と、その名の通り電動格納式のハードトップ(金属製の屋根)が装備されていることです。スウィッチ操作だけで15秒かからずにハードトップの開閉が可能で、非常に使い勝手に優れます。しかも、ハードトップの収納のためにトランク容量を犠牲にせず、ベースのロードスターの容積とほぼ同じであることには驚きです。

走行性能や居住性、荷室容量をしっかり確保しつつ、より機能性の高い装備をほどこすのは至難の業ですが、このことがロースターの日常生活での使用を可能とさせ、息の長い生産・販売にこぎつけられています。

③コペン(ダイハツ)

③コペン(ダイハツ)
③コペン(ダイハツ)出典:ダイハツ工業株式会社

2002年6月に発売された初代コペンは、FF(前輪駆動)の2シーターオープンスポーツカーで、2012年9上旬まで販売されていました。ちなみに、2012年時点でコペンが新車で購入できた最後の4気筒軽自動車でした。現在のモデルは2014年6月から発売されている2代目です。

初代コペンのグレードはスウィッチでルーフの開閉を約20秒で行える電動格納式ハードトップ仕様と、軽量な樹脂製の着脱式トップを備えたディタッチャブルトップ仕様の2種類、トランスミッションも4速ATと5速MTの2つがありトップとの組み合わせで4通りのモデルがありましたが、どれも価格は同じで(税抜価格149万8000円)、ディタッチャブルトップの方が車重量30キロ軽量な分、スポーツ性能は向上しています。

特殊なターボエンジンを搭載し、軽自動車としては最大トルク11.2kg-mを発生し、1200ccの自然吸気の車両と同じくらいのトルクがありました。車重量もディタッチャブルトップの仕様は800キロと決して軽自動車としては重い方ではなく、軽快な走りに貢献しています。

フロントが大小の丸目4灯式ヘッドランプ、リアはブレーキランプとウィンカー・バックランプ一体式の丸目4灯式になっていて、フロント・リア共に4灯式で統一感のあるデザインになっています。ボディの四隅の角が取れているので、ランプ形状とともに全体的に「丸さ」がコンセプトであるように見受けられます。

初代のボディースタイルとは対照的に、2代目モデル(コペンローブ)は初代の「丸さ」とは反対に「角」ばったデザインが目を引きます。ボディーの側面上部を斜めに走るエッジをきかせたラインは、角目2灯式ヘッドランプ、リアの角型ウインカー・バックランプ一体型ブレーキランプと併せてさらにそのイメージを統一しています。

エンジンは初代とは違う3気筒のターボエンジンで、最大トルクが若干細くなりましたが最大出力は軽自動車規格いっぱいの64psです。トランスミッションは5速MTと7段自動変速として使えるCVTがあります。重量が最大で70キロ増したので、動力性能的には初代と比較するとややおとなしめですが、それでもどちらのトランスミッションの出来がよく、よく走ります。また、静粛性も高く、剛性の高さがうかがえます。

剛性の高さを裏付けるのに「D-Frame」という骨格構造があります。D-Frameの構造は、フロント・サイド・リア・フロアを切れ目なくつなぎ、曲げやねじれに対しての強度を高めていることで、走行性能とルーフオープン時の剛性に寄与しています。

また、このD-Frameによってドアを除くボディ外板の一部を樹脂化し着脱可能にしたことも特徴の1つです。着脱は販売店で行われ、着脱が可能な箇所はボンネットフード、トランクフード、フロントとリアのバンパーなど外板11パーツとヘッドランプ・リアコンビランプの着せ替えが可能になっています。

初代・2代目ともルーフを格納している時にはほとんどリアの荷室のスペースはありませんが、ルーフを使用している時にはそれなりに収納スペースは確保でき、9インチサイズのゴルフバッグであれば収納できるものもあります。リアの荷室の容量の少なさに目をつぶれば、「大人のガジェット」として楽しいドライブをすることができます。

④S660(ホンダ)

④S660(ホンダ)
④S660(ホンダ)出典:本田技研工業株式会社

ホンダが発売する軽自動車のオープン2シーターとしては、1996年に販売を終了したビート以来約20年ぶりの2015年4月に発売されたモデルで、最大の特徴はMR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)レイアウトが採用されていることです。フロントドライブシャフトとリアドライブシャフト間に乗員とエンジンを配置することで車の重心を車のほぼ中央に集め、回頭性・旋回性を格段に増しています。

エンジンは同社のN-BOXを始めとするNシリーズに搭載されるS型ターボエンジンの改良型エンジンで、最大出力はコペンと同様軽自動車規制いっぱいの64ps、最大トルクは10.6kg-mを発生します。

ボディーは全高が118センチと低く、車体上部が絞り込まれているため実際の全幅よりも幅広に見え、スポーツカーとしての定番スタイルであるロー&ワイドを実現しています。

また、MRレイアウトと同じくらい衝撃的なのが、軽自動車としては初となる6速MTが搭載されていることです(7速パドルシフト付CVTの設定もあります)。なお、CVT仕様はアイドリングストップ機能が搭載されているため、MT仕様よりも燃料消費率のカタログ値は上回っています(CVT仕様:24.2km/L、MT仕様21.2km/L)。

ルーフの形状と構造はタルガ&キャンバストップで、布製・折り畳み式で手動での着脱(ロールトップ)になっています。外せばフロントフード内の「ユーティリティーボックス」に収納できます。また、オプションとして、ホンダ車のカスタムパーツを扱うMUGEN(無限)ブランドからS660専用のハードトップが発売されています。

ハードトップのメリットは、布製と比較して耐久性があること(劣化しにくい)、遮音性にすぐれる、いたずら防止があります。ロールトップとハードトップは好みで使い分けるとよいでしょう。

ロールトップを収納してしまうと、ユーティリティーボックスには余裕がなくなってしまうので、S660もコペン同様、荷室にはほとんどスペースはありませんが、ドライバー専用のスポーツカーとしての醍醐味を味わうことができます。

⑤ヒミコ(ミツオカ)

⑤ヒミコ(ミツオカ)
⑤ヒミコ(ミツオカ)出典:株式会社光岡自動車

みなさんは「ミツオカ」という自動車メーカーをご存知ですか?ミツオカは1994年に日本国内でホンダに続いて10番目の自動車メーカーとなったところです。自社の開発した車は予約による受注生産であること、大掛かりなプロモーションをしていないこと、本拠地が富山県富山市であることなどでその存在を知る方は少ないかもしれません。

いろいろな車種を製造・販売していますが、ハンドメイドで生産台数はかなり少なく中古車市場でもめったに見ることはありません。「自動車業界でオンリーワンの存在」を目指すことを社是としているだけあり、そのボディスタイル・デザインは一般的な日本車と全く違い目を引きます。「ヒミコ」もそんな1台です。

ヒミコはミツオカが手掛けるオープンスポーツカーで、初代は2008年12月に発表された、「パイクカー(ファッションカー)」というジャンルに分類されます。現在のモデルは2018年2月から発売されている2代目です。

パイクカーとは、レトロ調であったり先鋭的であったりボディスタイルに特徴を持つ車や、過去に存在したスタイリングが評価された車をモチーフにしたスタイルを持つ車をいいます。ヒミコの場合は前者に相当します。

エンジンを始めとしたパワートレインは、マツダ・ロードスターのものを流用しています。しかし、ロードスターの面影を全く感じないのは、そのボディスタイルとホイールベースの長さに由来します。1900年代前半にタイムスリップしてしまったかのような錯覚に陥りそうなクラシカルなデザインは、日本の他の自動車メーカーのどのモデルにも似ていない唯一無二のものです。

特に目を引くのが、フロントフェンダー周りの造形です。ボディーから張り出したそれ自体を車のメインのデザインとして強調しているところが一般的な車のデザインと全く違います。

車の運転席より前の形状が「ロングノーズ」で、運転席からかなり離れた前方に前輪が配置されています。エンジンは前輪と運転席との間に配置されているので、「フロントミッドシップエンジン」という形式です。車重量の配分は約50:50でバランスがよく、高速での走行安定性に寄与します。

また、トランクの形状にも特徴があります。一般的な車のトランクは、そのフードが閉まっている状態だとほぼ地面と水平になっていますが、ヒミコのそれは極端な尻下がりになっているため、どこから見ても特別なスタイルの車になっています。

そのような車なので車両価格もかなり高めで、2020年1月時点での現行モデルのスタンダードグレードで500万円を超えます。しかし、「オリジナリティー」と「スペシャリティー」とを同時に兼ね備えた車ですから、乗る価値は十分あると思います。

番外編:Will Vi(トヨタ)

番外編:Will Vi(トヨタ)
番外編:Will Vi(トヨタ)出典:トヨタ自動車株式会社
Tennen-Gas投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

トヨタが2000年1月~2001年12月まで販売していた4ドアセダン型のパイクカーで、21世紀の新市場開拓のために創出された異業種合同プロジェクトの「Will」の企画で誕生しました。

パワートレイン、フレーム、サスペンションなどのプラットフォームはその当時にトヨタが販売していた初代ヴィッツの1.3リットルモデルを流用していましたが、エクステリア(外観・外装)やインテリアは全くの別物でした。フロントフードと前後ドアにまたがる3本のへこんだラインがあり、それがこの車のボディースタイルのアクセントになっています。

Viの最大の特徴は、ほぼ垂直に立っているリアウィンドウにあります。これは1960年代に販売されていたマツダ・キャロルのリアウィンドウを彷彿とさせるもので、「クリフカット」と呼ばれる特異なCピラー(リアドア後端部分)形状によるものです。この構造とあわせてトランク形状が尻下がりになっているので、一目でViと分かります。

しかし、これらの特徴だけではこの車をここで紹介する意味がないと思いませんか?実は、Viには「キャンバストップ仕様」があり、防水布製のサンルーフが装備されていました。後部座席前方まで解放でき、キャンバスを後方に折りたたむことができます。晴れた日にはオープンカーには及ばないものの、上方の解放感を味わうことができます。

運転席と助手席に乗る限りにおいてはレッグルームに余裕があり、乗り心地はヴィッツよりも車重量が100キロ程度重いことがプラスに働きやわらくしなやかでした。リアトランクの形状が尻下がりで特徴的なものですが、思いのほか荷室は広いです。それでも後席を前に倒すなどのシートアレンジができないため、長尺物や特に大きいものは入りません。

その他のネガとしては、デザイン性と前席の居住空間を重視した結果、後席のレッグルームは小学校高学年の子供が座っても狭く、長時間の移動には耐えられません。リアトランクとあわせて普段は荷室として使うのが最適です。後席は「2+2」と解釈し、緊急時や一時的な用途と考えた方がよいです。

番外編:フェアレディZロードスター(日産)

番外編:フェアレディZロードスター(日産)
番外編:フェアレディZロードスター(日産)出典:日産自動車株式会社

日産のスポーツイメージを半世紀けん引している同社を代表するスポーツカーの1台で、2003年年10月~2014年9月まで販売されていたフェアレディZのオープンカーです。マツダ・ロードスターとは車格・車重量・パワーの点で全く逆のコンセプトで、重厚なゆとりのある走りを楽しむGTカーです。

2008年12月のマイナーチェンジでは、排気量と最大出力をアップさせつつ、10センチのホイールベースの短縮化、約50キロの軽量化を行い走りのさらなる向上を実現しました。トランスミッションは初期型・後期型ともに6速MTと、初期型は5速AT、後期型は7速ATが用意され燃費効率と利便性とを両立させています。

約20秒で開閉可能なソフトトップを収納する場所とは別に独立したトランクルームを持つためある程度の荷室は確保されています。ゴルフバッグによっては収納が可能で、オープンカーの荷室としては日常生活での使用をぎりぎりまで追求した結果と言えます。

ファーストカーとして求めたい人にとっては高額だったこと(初代ベースグレードで約350万円~)、またこの車を買うことができる人にとってはメルセデス・ベンツSLKやBMWZ4などの外国車との競合になってしまったことで売れ行き自体は不振でしたが、同社のマイクラC+Cとあわせて日産のスポーツモータリゼーションの本気度や本格度が改めて証明された1台でした。

番外編:S2000(ホンダ)

番外編:S2000(ホンダ)
番外編:S2000(ホンダ)出典:本田技研工業株式会社

1999年4月~2009年9月まで販売されたホンダにとっての約30年ぶりのFR車で、1リッターあたり125ps、最大出力や最大トルクを約8000回転で発生する超高回転型V-TECHエンジンは、まるで同社の4気筒バイクのようにスムースに心地よくエンジンサウンドを楽しみながら高速走行を楽しむことができます。

ソフトトップは電動式で、ウインドスクリーン上方のロックを外すと約6秒でフルオープンが可能です。オープンカーでありながら普通の構造の車(クローズドボディ)と変わらないボディ剛性と衝突安全性を持つ「ハイX(エックス)ボーンフレーム構造」を採用している画期的なオープンカーでした。

しかし、S2000もフェアレディーZロードスターと同様、その話題性と技術力の高さとは裏腹に、販売的には不振でした。これは筆者の管見ですが、トランスミッションの設定が6速MTのみであったことが最大の理由だと思います。「オープンエアを楽しむこと」を優先し、AT限定免許でも乗ることができるグレードが存在していれば、もっとたくさんの人に受け入れられたのではないでしょうか?

3. オープンカーの魅力-それはずばり「解放感」と「自然との一体感」

ここまでいろいろなオープンカーについて説明しました。どれもが各メーカーが技術の粋を終結させた傑作です。結果的に販売不振だったものもありますが、ほとんどがユーザー側の理由-例えば目立つことや天候のこと、花粉症などのこと-で敬遠されてきました。でも、これはとてももったいないことです。

前述しましたが、これらの素晴らしいオープンカーに200万円そこそこから乗ることができる国は日本をおいて他にはありません。多くのオープンカーに共通している実用上のネガは「荷室の狭さ」ですが、これもよくよく考えてみると常日頃から荷室をフル活用している方はそうはいないと思います。ですから、思い切って乗ってみるのも手です。「断捨離」という言葉があるように、必要最小限の荷室・荷物でやりくりしようとすれば、意外に何とかなってしまうものです。

目立つということに関しても、最初のうちこそ他の人たちの目が気になるかもしれませんが、そのうち乗っている方も見ている方も慣れてきます。そうすればこっちのものです。あとはオープンカーならではの解放感と、自然との一体感を思う存分楽しんでみてはいかがでしょうか?

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